

「またねこのNBA観戦日記」の時間だ。
今日の話題は、みんな大好きレブロン・ジェームズ。
選手としての栄冠を取り尽くしたように思えるレブロンだが、今シーズンは新たなタイトル獲得の大チャンス。
そのタイトルとは…!?
レブロンのパスセンス
レブロン・ジェームズはNBAの歴史上でも屈指のオールラウンダー。
高い得点能力や圧倒的なパワーが目を引くが、実はレブロンはパスセンスも抜群。
「ポイント・ガード」ならぬ「ポイント・フォワード」と呼ばれることからも分かるように、試合中のレブロンは司令塔としてゲームをコントロールする。
そして、鮮やかなパスを繰り出して味方のチャンスを演出するのだ。
レブロンの得意なパスのパターンはこんな感じ。
・インサイドへの豪快なドライブで敵を引きつけ、3ポイントラインで待つ選手へパス。
・リバウンドをとった後、自陣から前方へいる味方へロングパス。
・ポストプレイから味方の動きに合わせてゴール下へパス。
これらのパスはスピード・コントロール共に抜群。
さらに、ノールックで繰り出すことも多い。
レブロン・ジェームズは、パサーとしても魅せるプレーができる選手なのだ。
ポイント・ガード、レブロン
そんなレブロンだが、これまではフォワードとしてプレーすることが多かった。
レブロンの場合はフォワードでもボールを持つ機会は多い。
しかし、それでもキャリア最高のシーズン平均アシストは17-18シーズンの9.1。
さすがにシーズン2桁のアシストには届いたことがなかった。
だが、今シーズンのレブロンはポイント・ガードとして出場している。
その結果、2020年1月6日現在、今シーズン平均アシストは11.0回。
これは、2位のリッキー・ルビオ(9.3回)に大きく差をつけて堂々のトップだ。
得点王を獲得したこともあるレブロンだが、今シーズンはアシスト王に輝く可能性が高い。
この2つのタイトルを両方獲得した経験のある選手は、長いNBAの歴史でも5人しかいない。
(実はそのうち2人は現役のハーデンとウエストブルックなのだが、この話はまた別の機会に)
このまま行くと、レブロンのキャリアにまた新たな勲章が加わることとなる。
レブロンはマイケル・ジョーダンよりマジック・ジョンソンに似ている!?
レブロンを語る上で引き合いに出されるのが、マイケル・ジョーダン。
どちらもNBAの歴史を変えた選手であり、コート内外で圧倒的な存在感を持つ。
しかし、プレースタイルだけを考えると、レブロンはジョーダンよりマジック・ジョンソンに似ている気がする。
ジョーダンは純粋なスコアラー。
それに対してレブロンの本質のスタイルは、司令塔として試合を操るパサーなのだ。
レブロンは点を取るのも上手いため、「パスもできるスコアラー」とイメージしがちだ。
だが、実は「得点がとても高いパサー」と言った方が正確なのではないか。
「より得点力の高いマジック・ジョンソン」
そんなイメージがぴったりだと思う。
レブロンの強力な相棒、アンソニー・デイビス

今シーズンのレブロンがアシスト王になっている理由。
その理由は、「ポイント・ガードになった」ことだけじゃない。
もう1つの理由は、アンソニー・デイビス。
「レブロンが組んだ中で最強」と言われるほどの相棒の存在が大きい。
デイビスの規格外の能力
これまでのキャリアで、レブロンは常にチーム得点王だった。
ウェイドやアービングと組んでも、レブロンの方が点を多く取っていたのだ。
しかし、今年は違う。
レブロン(24.9)よりデイビス(27.7)の方が平均得点が高い。
レブロンを上回るほどの攻撃力を持つデイビスが仲間にいるため、レブロンのアシストも必然的に増えているのだ。
デイビスへのアリウープ・パス
そしてもう1つ、見逃せないことがある。
それは、レブロン→デイビスのパスはインサイドへのパスが多いということだ。
レブロンは、アウトサイドの味方へパスをすることが多い。
しかし、この場合味方がロングシュートを外してしまうとレブロンのアシストにはならない。
けれど、デイビスへのパスはインサイドへのパスが多いので成功率も非常に高い。
さらに、アリウープを狙えばゴール成功率はもっと高くなる。
こんな風に、レブロンのアシスト数が急増した影には、デイビスという強力なインサイドプレーヤーの恩恵があったのだ。
レブロン・ファンの思い
レブロン本人は、シーズン中のインタビューで「アシスト王には興味がない」と言っている。
レブロンに限らず、「個人タイトルよりチームの勝利」と話す選手は多い。
・・・だけど、「お気に入りの選手にアシスト王を取ってほしい!」と思ってしまうのがファン心理。
やっぱり、スタッツを気にしながらNBAを見るのが楽しい。
そして、レブロンの19-20シーズンのスタッツが、「平均アシスト2桁で初のアシスト王!」なんてなったらレブロンファンとしては最高。
実際、そうなる確率は90%くらいあるんじゃないかな。
「またねこのNBA観戦記」、今日はこの辺で。